代理人記録
今年の5月には”中島みゆきLIVE 歌旅 劇場版”公開、そして10月には第2弾として”歌姫 劇場版”が公開、それに10月には久々のシングル&アルバム発売と、何かと精力的な中島みゆき(と言っても劇場版に関しては本人は何もしてないか?)だが、その一番の大イベントとも言える”中島みゆきコンサートツアー『縁会』2012~3”の日がやって来た!。
で、今年の夏前に発表になったコンサートのスケジュールを見ると、今回も神戸公演が3日間もある。ここからは想像であるが、建替え中の大阪フェスティバルホールが完成すると、多分また大阪フェスティバルホール中心の公演日程となり、以前の様に、神戸での公演はあるか無いか、あるいはあったとしても1日ぐらいしかやらない様な気がするので、今がチャンス!しかも今回は何とこの神戸公演が初日!!!(前回のコンサートツアーは大阪が初日で神戸が千秋楽だった)。こんな事も滅多に無い!!!何よりコンサート初日へ行く楽しみと言えば、今回のツアーでどんな曲が披露されるのか、一切判らないので、その時に唄われる一曲一曲のワクワクドキドキ感が溜まらないのだ(今回も初日の翌日には、どんな歌を唄ったのか新聞記事になってたからなあ・・・)。
って事で、今回も張り切ってチケットの手配をしたら、あっけなく?神戸公演3日分のチケットが取れた・・・。って事で、その3日分のコンサートの様子をごちゃ混ぜにしてご紹介・・・。ま、結構、記憶違いとか色々あるので適当に判断&解釈して頂戴。後、コンサートが始まってからもう一カ月近く経つので、演奏曲目も書いてしまうが、その辺りのネタバレが気になる人は注意して読んでね・・・。
そしてこちらが今回の”中島みゆきコンサートツアー『縁会』2012~3”が行われた”こくさいホール”がある”神戸国際会館”で、私がこのホールに来るのは、今から約2年前の”中島みゆきの前回のコンサートツアーの千秋楽”に来た時以来だ。阪神大震災以降に立て替えられた、比較的最新設備の整ったホールだし、座席も前列と交互になる様に配置されてるし、ゆったりしているし、何より場所的にも近いので個人的には結構好きなホールだ。
てな事で、早速やって来たのがこちらの”神戸こくさいホール”の入口。この時は開場&開演迄には、まだまだ時間があったのだが、毎度の事ながら、開場前にコンサートグッズを買う為と、CD購入を購入すると先着何名かに貰える直筆のサイン色紙をゲットする為に、開場前から入場待ち列に並ぶ為に、早目に来たのだった。
で、ホールの入口にはこの様なコンサートの告知ポスターが飾られていたのだが、それはこの日の神戸公演の物では無く、来年年明けに行われる”大阪・オリックス劇場”で行われるコンサートの告知ポスターだった。当然の如く?私は既に”大阪・オリックス劇場”で開催されるコンサートのチケットも手配済なのだが、”オリックス劇場”って所謂”大阪厚生年金会館”なのよね。大阪に住んでいた頃に、何度か”厚生年金会館”に行った事があるのだが、ちょっと古びた感があって余り良い印象は無いのだが、”オリックス劇場”になってリニューアルされたらしいので、どんな風になっているのか、それはそれで少し楽しみにしている・・・。
で、こちらは開場前に一足早く行われたグッズ販売コーナーの様子。何で開場前からこんなにグッズ売場が賑わっているのかと言うと、多分であるが、前回のコンサート”TOUR2010”で大人気で各会場で売切れ続出したご当地グッズの第2弾である”ちびなみちゃんご当地ブックマーカー”を買い求めるお客さんが多く居たから?では無いかな?実は私もその一人なのだが、実際今回のツアーでも大人気の様で、初日に会場入りした時は既に売切れだった。そんなに人気ならばもっと生産して売れば良いのに・・・、と思ってしまうのだが、売れ残って在庫になるのが嫌なんだろうねえ・・・。
ちなみに、ご当地グッズは会場限定販売なので、その会場まで行かないと買えないので、それで余計に人気なのだ。とは言え、偶にオークションで売られているし、私も東京版は甥っ子に買って来て貰うしで、実際の処、お土産代わりに買うお客さんも多い様な気がする・・・。
ちなみにホール入口には、もう一つのコーナーがあって、それは最近の中島みゆきコンサートではすっかりお馴染みとなった”おたよりコーナー”へのメッセージを書くコーナーが用意されている。で、今回のツアーが始まる前のスタッフのツイッターで、最初”おたよりコーナー”は無い・・・、と言う風な書込みがあったのだが、直ぐに訂正されて今ツアーでも無事に?”おたよりコーナー”が行われたのだった。でも、急遽設定したからなのか、コーナーと言うよりは曲と曲の合間に、トークの代わりにちょっと読む?と言う様な感じだったけど・・・。
で、この日は一旦、開場を離れ小休憩した後、新譜アルバム購入&サイン色紙ゲットする為に、再びホールへ戻って来て開場1時間前から入場待ち行列に加わったのであった・・・。ま、初日と3日目はお姉様方のご都合に合わせ、そんなに早くホールには来なかったのだけど・・・。
で、話は神戸初日に戻るのだが、こちらが神戸公演初日の座席からステージ&ホール後方を見た様子で、初日のチケットは”でじなみ会員”となってゲットした事もあってか前から6列目の左ブロックと言う中々良い席。若干、斜め角度だが、その分スタンドマイクが邪魔に成らないので、みゆきさんの顔が良く見える。しかもコーラスのおねえさん方は真正面で、坪倉唯子の蛸踊り?を見るには絶好のポジションだ。
そしてこちらは2日目の座席で、この時のチケットは”エピュキラス会員”の先行販売で購入したのだが、競争率が低かった?分、何かあまり良い席では無く1F30列目・・・、と言うのか、後ろから数えて2列目だった・・・。とは言えセンターポジションに近い位置で、左右の音がほぼ均等に聞こえると言う意味では、それなりに良かったかも・・・。
そして神戸公演最終日の座席はと言うと、この日は前から21列目の、これまた左ブロックの席。雰囲気的には真ん中よりも後ろ・・・、と言う気はするが、2F&3Fの最前列よりも前の位置なので、ま、平均的な位置とも言える。
何れにしても、神戸こくさいホールは前の席の人が邪魔にならない様に、座席が交互に配置されているので、基本的にどの席から見ても見やすくはなっている。で、3日間観察した結果、初日&2日目はアンコールでほとんどスタンディングする人は居なかったが、流石に3日目は結構スタンディングをする人が多かったかな。私も3日目だけスタンディングしたのだけど・・・。
そして午後6時半、開演のブザーが鳴り、いよいよ中島みゆきコンサートツアー初日の神戸公演が始まった・・・。
ー 開演 ー
緞帳は未だ下りたままなのだが、スピーカーからは静かにバイオリンの音色が聞こえて来る・・・。スローテンポだが馴染のあるメロディだ・・・、これはもしかしてあの大ヒット曲”空と君のあいだに”では無いのか?1曲目からそんなメジャー曲を唄うのか?もしかしたら、みゆきさん登場までのインストルメンタルなのかも・・・、と思っていると、間も無くして緞帳が上がった。
ステージ上には、みゆきさん曰く”建設中の工事現場みたいな鉄筋剥き出し?のセット”になっていて、バンドのみなさんがそれぞれ3段ぐらいに分かれて配置されている。コーラスは中島みゆきのコンサートではすっかりお馴染みとなった、杉本和世、宮下文一、そして前回のコンサートから復活参加している坪倉唯子と、鉄壁のコーラス陣!それに加え、2段目右手側には、今まであまりお目に掛かった事が無い、若くてちょっと可愛げのあるお姉ちゃんがバイオリンを弾いている・・・。そしてそのバイオリンのソロ演奏からそのままバンド演奏へと変わり、それとほぼ同時に舞台下手から、みゆきさん登場!!!唄うはもちろん”空と君のあいだに”だ!何か一曲目からボルテージは最高!!!
で、1曲目の”空と君のあいだに”を唄い終えた後、何時ものアニメ声で軽く挨拶!それに応える拍手の中、2曲目のイントロが流れ始めた・・・。まさにイントロ当てクイズの如く、そのイントロを聞いて直ぐに曲名が判った!一時期TVのCMで結構流れていた名曲”あした”だ!この曲は以前のコンサートでも時々唄われるお馴染みの曲だが、名曲は何度聞いても心地良い。
そして2曲目”あした”を唄い終えると、おたよりコーナーが始まった。と言ってもいままでの様に、コーナーとしてある訳では無く、今回は曲と曲の合間に時々読む・・・、と言う趣向らしい・・・。上で書いた様に最初は、おたよりコーナーは用意されて無かったのだが、急遽メッセージコーナーとして組み込んだ?みたいな感じかな?
で、何枚かのメッセージカードを読んだ後、何時もの”みゆきさんの面白トーク”が始まった。その内容はと言うと、時々テレビの番組から歌を作ってくれと言う話が来ると言うもの・・・。と、話しかけて”全力何とかは、未だですからね、お客さん・・・”と、此処では未だ最新のシングル曲の話題もチラッと・・・。2日目だったかの時は、おたよりコーナーの序でにドラマにゲスト出演した時のエピソードが語られたのだが、それは結局1日限り?だったかな。
それはさて置き、では何のテレビ番組かと言うと、筑紫哲也さんの番組との事・・・。筑紫哲也の番組と言えばNEW23では無いか・・・。そしてその番組のエンディング曲と言えば、これまた私の大好きな”最後の女神”じゃん!実はこの歌、みゆきさん本人はご存じ無いのかも知れないが、NEW23は関西では番組中盤までしか放送されず、途中からは関西特有の”たかじん”の番組とか”上沼恵美子”の番組の枠だったので、MBS毎日放送では、番組エンディング曲の”最後の女神”が流れた事は一度も無かった(私の知らない処であったかも知れないが・・・)。
で、丁度その頃?私は結構なスキーヤーだったので、時々、信州方面へスキーツアーに出掛けって行っていたのだが、とあるスキーツアーの際に、中島みゆきファンの子も同行していたので、一緒に深夜まで起きて、NEW23の番組最後に流れる”最後の女神”を初めて聞いた・・・、と言うか、番組内で聞いたのは、その一度切りなのだ。何か、そんな昔の思い出がチラッと蘇る瞬間でもあった・・・。
そして”最後の女神”を唄い終えた後は、トークは無く次の曲のイントロが始まった・・・。オリジナルのリードギターを弾いた特徴的なイントロでは無かったので、最初は判らなかったが、メロディを聞いて直ぐにピンと来た!これまた私の大好きな・・・、と言うか、そもそも私が中島みゆきの大ファンになったきっかけの曲とも言えるのが、この”化粧”と言う歌だ!その頃は、”わかれうた”が大ヒットした直後ではあったが、それまでにも”時代”や”アザミ嬢のララバイ”のヒットで、それなりに好きなアーティストの一人ではあったが、それ以上の思い入れは特に無かった。
が、ある日、レコード店(うう、懐かしい・・・、今やCDショップだもんなあ・・・)をウロウロしていると、偶々店内に流れていたのが、この”化粧”と言う曲で、思わず店内で立ち止まって聞き入ってしまったのだが、何と言ってもその時に感動したのが、”レコードの中で泣いている・・・”と言うところ・・・。そんな歌手って今まで見た事も聞いた事も無かったので、偉く感銘を受け、それ以来、中島みゆきの過去のアルバムから、当時、MBSラジオ等で放送されていた、みゆきさんの番組何かを聴き漁ったのであった。
で、この私の大好きな”化粧”は、以前のコンサートでも聴いた事があるのだが、その時はちょっとパワフルな感じの唄い方になっていて、当のご本人も”若い頃なら女々しく唄っていたけど、この歳になると、なぼのもんじゃい!”みたいな気持ちになる・・・、と言ってた事があるのだが、この日の”化粧”は、限りなくオリジナルに近い唄い方で、後半はまさに泣きながら唄っているかの様であった。
それにしてもコンサートが始まってからの4曲が、全て私の大好きな曲・・・、と言うか、初日の前日に発売されたばかりの新譜アルバムの中の曲が、未だ一曲も唄われて無い・・・。何か、此処までの4曲を聞いただけで、2時間半のコンサートの満足感があった様な気がする・・・。
そしてその次にMCを挟んで唄われた曲は”過ぎゆく夏”と言う、ちょっとアップテンポな軽めの曲・・・。流石の私も、あまり聞き覚えの無い曲で、もしかしたら新譜アルバムの中の曲かな?と思って聞いていたのだが、後から表に張り出された曲目表を見るとアルバム”短編集”の中の曲だったみたい・・・。あのアルバムって1曲目と最後の曲がメジャー過ぎて、その印象しか残って無いアルバムだったのよね・・・。
で、その唄のも続いて次の曲のイントロが流れて来た・・・。これまたちょっと懐かし目の曲”縁”だ。今回のツアータイトルに”縁会”と付いているので、”縁に纏わる曲が唄われる”と予想はしていたのだが、まさかそのまんま”縁”を唄うとは・・・。ちなみに私の予想では”一期一会”辺りが唄われるのでは?と思っていたのだが、予想は外れた・・・。
そして”縁”を唄い終えた後も、すぐさま次の曲のイントロが始まった・・・。これまた直ぐにピンと来たのだが、映画のテーマ曲にも使われた”愛だけを残せ”のアルバムバージョンだ。この曲は前回のコンサートで唄われる・・・、と思っていたのだが、前回は唄われず、これまた”縁は不思議・・・”と言う”縁繋がり”で、今回のツアーの中に組込んだらしい・・・。
で、この後、”トイレ休憩あります・・・、コンサートが終わったと思って帰らないでね・・・”と言うMCの後、次の曲が始まった・・・。次の曲は、今回のコンサートの中で初めて唄われる新譜アルバムの中の曲で、タイトルは”風の笛”と言う曲。私は未だ、新譜アルバムを買って無かったので、フルコーラスは聞いた事が無かったのだが、先にゲスト出演したラジオ番組の中で、1番だけは聞いた事があった。その中で、最後の方に”笛の音”が入っている・・・、と耳にしていたのだが、コンサートの中では、みゆきさん本人が笛を加え、吹いて廻るシーンがあった。
そしてその”笛の音”の余韻の中、緞帳が下りて来て、コンサート第一幕が終わった・・・。
ー 休憩 ー
約15分間のトイレ休憩の後、再びホール内に開演のブザーが鳴る・・・。間も無くして照明が落とされ何処と無くジャズっぽい雰囲気のイントロが流れて来て、再び緞帳が上がった。耳を澄ましてメロディを聞いてみると、これまたちょっと懐かし目の曲”3分後に捨ててもいい”だ。しかしこの曲はインストルメンタルとコーラス?のみで、歌は無い・・・、と言うよりこの時点では未だ、みゆきさん本人の姿も無い・・・。
そしてそのインストルメンタルが終わり次の曲のイントロが流れ始め、それに合わせて舞台2段目のやや右手から、今度はやや艶っぽいスナックのママさん風な感じの大人の雰囲気(何時ぞやの”夜会”でも似た様なシーンがあった様な・・・)で、みゆきさん登場!歌は、これまたちょっとジャズ?っぽい感じにアレンジされた、デビューして間も無い頃の曲”真直な線”だ。個人的には特に何とも思って無い曲なのだが、初期のアルバムは一時期良く聞いていた事もあり、すっかり頭に擦りこまれているせいもあって、ちょっと懐かしい・・・。
そしてこの後、おたよりコーナーを挟んで、第2幕2曲目の曲が始まった。次の曲はコンサート初日前日に発売されたばかりの新譜アルバムのタイトル曲でもある”常夜灯”だ。アルバムのジャケット写真が、スナックのカウンターで佇む姿だったので、全体的にそんな雰囲気を醸し出している様だ。一応、この曲も、先にゲスト出演したラジオ番組で聞いた曲ではあるが、限り無く初めて聴く様な印象ではあった・・・。
そして今度はバンマス(バンドのマスター)の傍へ移動して、バンマスの背中辺りで次の曲を唄い始めた(今回のコンサートは右サイドの方がちょっとお得?)。その曲は、これまた昔懐かしいデビューアルバムの中の曲”悲しいことはいつもある”だ。最新アルバムの曲の次にデビューアルバムの曲を唄うとは、中々凝った趣向ではなかろうか・・・。
で、バンマスの背中で唄い終えた後、舞台上手そでへと捌けて行った。みゆきさんが居なくなったステージ上では未だ”悲しいことはいつもある”のアウトロが演奏され続けている・・・。どうやら衣装チェンジの時間稼ぎ?の様だ・・・。
そして間も無くして、メチャ馴染のあるイントロが流れ出した!今や観客の大半がこの曲目当に来ているかも?と思われる、超大ヒット曲の”地上の星”だ!2000年に”地上の星”が大ヒットして以来、その後に行われたコンサートツアーでは3回連続で”地上の星”が唄われたのだが、流石に当の本人も飽きたのか?前回の”コンサートTOUR 2010~2011”では唄われなかったのだが、それでガッカリしたお客さんが多かったのか、またまた復活した様だ。
しかも唄い終えた後に、本人も仰ってた様に、まるでNHK紅白に出た時の様に、セット中央のトンネル風の奥から”地上の星”を唄いながら、そろりそろりと出て来る様な演出!!!それに加え、衣装もまるで紅白出演の時に来ていたドレスにそっくり!!!でもドレスの裾から、チラっと覗く御御足の見え方(スパッツみたいなのを履いていたが)からすると、同じ衣装では無さそうだった・・・。ちなみに唄い方?と言うのかアレンジも”2007年のコンサートツアー”の時の様なロックバージョンでは無く、限り無くオリジナルに近い”地上の星”だった。これで、この日のオジサマ、オバサマ方は納得してお帰りになる事が出来た?のかな?
それにしても、このパターンで行くと、次回以降のコンサートでも必ず”地上の星”を唄う事になってしまうのだろうか・・・。何か、今の観客層を見ていると、どう見ても”地上の星”目当てのお客さんが多そうだもんな・・・。個人的にはそろそろ解放してあげたら・・・、と思ってしまうのだが・・・。
それはさて置き、流石に紅白ネタはさらりと受け流しただけで、続いてはメンバー紹介。個人的にはコーラスの3人衆以外には、あまり関心は無いのだが、今回初お目見えのバイオリニストのねえちゃんには少し興味を惹かれたかな・・・。実際、紹介の時でも小学生だとか、一人で平均年齢を下げているとか、色々とチャチャ入れられてたし・・・。和世姐さんも唯子姐さんもうかうかして居られ無いぞ・・・、みたいな・・・。
で、メンバー紹介の後、また歌に戻ります・・・、と言って唄われたのが”NIGHT WING”と言う曲。初日にこの歌を聞いた時は、何か聞き覚えがある様だけど、何時の頃の曲かすら思い出せなくて、もしかすると最新アルバムの曲かな?と思って聞いていたのだが、終わってから曲目表を見ると、2008年に工藤静香に提供した曲だ。工藤静香がザ・ベストテンの常連だった頃から、中島みゆき提供の曲は多かったのだが、その頃は作詞・中島みゆき、作曲・後藤次利と言うパターンの曲が多く、中島みゆき作詞作曲の提供曲である”雪・月・花”とか”Clavis -鍵-”等は今一つヒットに至らなかった。そう言う意味ではこの”NIGHT WING”もちょっと影に隠れた存在の曲とも言える・・・。ちなみに私のパソコンの中には工藤静香が唄う”NIGHT WING”のCD音源が保存されていたのだが、あまり聞いた覚えが無かったのだった・・・。
そしてその後は、これまたちょっと懐かしい曲”泣きたい夜に”が始まった・・・。これまた私が一番良く、中島みゆきのレコードを聴いていた頃の歌で、一曲目が超強烈な唄い出しで始まったアルバム”生きていてもいいですか”の中の収録曲だ。何か今回のツアーの選曲は、最近の曲と初期の頃の曲が中心で、真ん中辺りの曲があまり無い様な印象・・・。と思っていたら、この後も凄い曲が待っていた・・・。
”泣きたい夜に”を唄い終えた後のトークの中で、毎回コンサートで演奏する曲を選ぶ時に、前回唄った歌は、なるべく外す様にしているのだが、今回のツアーでもどうしても唄いたい曲がある。我がままですが、唄わせて下さい・・・、とのお話。私の頭の中で、前回のコンサートで唄われた曲を思い出しながら、一体どの曲を唄うのだろう・・・、と思っていたら始まったのは”時代”だ!!!しかも前回はギター弾き語りのアコースティックな唄い出しだったのだが、今回はバンド演奏をバックにした”時代”だ。
思えば前回”時代”を唄った”コンサートTOUR 2010~2011”は、東北大震災3.11が起こる前・・・。そして今回のコンサートは3.11後、初めてのコンサートと言う事で、各アーティストが此処1、2年、東北への応援を声高々に叫んでいる中、みゆきさん流也の表現で東北への応援を兼ねたメッセージソングなんだろう・・・。それにしても、今回のコンサートは何と贅沢な曲構成だったろうか・・・。
そしてそれは次の曲”倒木の敗者復活戦”にも何と無く表現されていたかの様な・・・。この歌は上でも書いた新譜アルバムの中の曲で、歌詞の解釈に関しては様々な処で議論?されているので、そちらを参考にして頂くとして、単純に聞いて応援歌だもんなあ・・・。この時期に応援歌と言えば、やはり東北に向けて・・・、と思うのが自然だろうね・・・。そう言う意味では、本当は”ファイト!”ぐらいが唄いたかったのかも・・・(そう言えば、阪神大震災の後の、95年に行われたコンサートでは”ファイト!”が唄われたっけ・・・。しかも唄い出しは確かピアノの弾き語りだった様な・・・。大阪城ホールアリーナ10列目で見た貴重な”ファイト!”だった・・・。)
で、”倒木の敗者復活戦”を唄い終えたあと、みゆきさん曰く”本来なら此処で終わっても良さそうなんだけど・・・”、との弁。確かにそんなコンサートのラストソングにふさわしい感じの曲ではあったが、この歌で終わって貰ったらまだまだ物足りない・・・。
そしてこの後”最後のおたよりコーナー”をはさんで、いよいよコンサートもクライマックスを迎えた・・・。
すると突然、スピーカーから男声合唱団?の声が流れて来た・・・。その声はと言うと”シュプレヒコールの波、通り過ぎてゆく・・・”、おお!”世情”やんけえ!!!あの人気TVドラマだった”金八先生”のドラマの中のワンシーンで使われて以来、何か”金八=世情”みたいなイメージが定着した(と、思うのは私だけか?)、あの隠れた名曲やんけ。流石に今回のコンサートでは男性合唱団は居なかったので、サビのコーラス部分はオリジナル曲の雰囲気は無かったけど、これまたメチャ懐かしかった・・・。
そしてその”世情”の余韻に浸る間も無く、何処と無く壮大な、あるいは威厳を感じるかの様なイントロが流れて来た。何度も書く様に、私はこの時点では未だ新譜アルバムを聴いて無かったのだが、少し前のラジオで聞いた時から、多分コンサートの本編最後はこの曲かも知れない・・・、と思って居た(新譜アルバムを聞いたファンなら大半の人がそう感じたと思う・・・)”月はそこにいる”だ。中々奥深い歌詞の様で、パッと聞いただけではその内容は計り知れなかったが、何と無く壮大な曲で、まさに本編最後を飾るにふさわしい曲だった様な・・・。
で、この”月はそこにいる”を唄い終えた後、ステージから、みゆきさん、そしてバンドの姿は消えた・・・。が、未だコンサートは終わらない・・・。間違って帰ってしまう客への配慮からなのか、この時点では緞帳は上がったままだ・・・。そして客席では、本編終了の拍手が次第にアンコールの手拍子へと変わって行く・・・。
ー アンコール ー
アンコールの手拍子の中、再びバンドのメンバー、そしてコーラスの3人衆が所定の位置に着く。間も無くして軽快なイントロが始まった!これまた、ある意味予想通り、10月から始まったTVドラマ『東京全力少女』のテーマ曲である”恩知らず”だ。
中島みゆき「恩知らず」ミュージックビデオ
この曲は十月上旬発売だったし、一足先にPVも公開されていたので、私の中ではすっかりお馴染みの曲となっていて、アップテンポで気楽に聞ける曲ではあるのだが、如何せん、過去に発売されたシングル曲と比べると若干インパクトが薄い曲と言う印象。ま、ドラマ自体もあまり中身が無い様で、私も”中島みゆきがゲスト出演”した第1話を見た程度で、後は全然見て無いのだが・・・。
そしてその”恩知らず”の勢い?そのままに、これまたアップテンポな”パラダイス・カフェ”のイントロが始まった。この曲は96年に発売されたアルバムのタイトルにもなっているし、その翌年に行われたコンサートのタイトルにもなった曲ではあるが、アルバムの中の1曲と言う事もあり、一般的には認知度が低い曲だ。が、個人的には歌詞の中に出て来る”ここはパラダイス・カフェ~、夜明けまで色とりどりの客が~”のくだりが、何と無く”深夜まで騒いでいた頃の管理人さん邸”の事が頭に浮かんで、私の中では”パラダイス・カフェ=管理人さん邸”と言うイメージが出来ている。そんな事もあり、個人的には結構好きな曲だ。
ちなみに神戸公演3日間へ行った中で、私がスタンディングをしたのは3日目だけだった。てか、初日、2日目はスタンディングする客は、ほとんど皆無だった物で・・・。
で、通常アンコールは2曲か3曲・・・、既に2曲唄われたので、いよいよ今度が最後の曲だ・・・。いったい最後はどんな曲が唄われるのだろうと、想像していたら、みゆきさんの最後のご挨拶・・・、と言うのか”お土産言葉”?が始まった・・・。
”みなさんに楽しんで貰おうと思ってやってきましたが、結局、楽しませて貰ったのは私の方でした・・・”
と言うお言葉の後、深々とお辞儀・・・、止みならぬ拍手の中、重厚なイントロが流れ始めた・・・。超イントロ当てクイズの如く、頭にひらめたその曲のタイトルは”ヘッドライト・テールライト”・・・。前回のコンサートのラストは”たかが愛”で、名曲ながら静かな曲だったので〆の盛り上がりにちょっと欠けた気がしたのだが、同じく静かな曲でも”ヘッドライト・テールライト”だと全然印象が違う・・・。てか、まさにコンサートのラストにふさわしい曲だよねえ・・・(ま、ここで”ファイト!”もありかな?と、一瞬思ったけど・・・)。
で、この日の”ヘッドライト・テールライト”は雰囲気的には”プロジェクトX”の最終回に、スタジオで唄ったあのシーンをイメージしたかの様な歌唱でこれまた感動的なエンディングだった。そしてそのアウトロと共に静かに緞帳が降りて行き、私の3日間(間1日あるので正確には4日間)に渡る中島みゆきコンサートツアーは終演を迎えたのであった・・・。
中島みゆき 『縁会』 2012~3 演奏曲目
01. 空と君のあいだに
02. あした
03. 最後の女神
04. 化粧
05. 過ぎゆく夏
06. 縁
07. 愛だけを残せ
08. 風の笛
休憩
09. 3分後に捨ててもいい(Inst.)
10. 真直な線
11. 常夜灯
12. 悲しいことはいつもある
13. 地上の星
14. NIGHT WING
15. 泣きたい夜に
16. 時代
17. 倒木の敗者復活戦
18. 世情
19. 月はそこにいる
~アンコール~
20. 恩知らず
21. パラダイス・カフェ
22. ヘッドライト・テールライト
てな事で、終わってみれば、今回のコンサートは”空君”、”あした”、”最後の女神”、”化粧”の怒涛の名曲オンパレードに始まり、中盤の”地上の星”、”時代”、”世情”、その他諸々の懐かしい曲、そして〆の”ヘッドライト・テールライト”と、何と贅沢な曲構成だったことか・・・。偶に新譜アルバム中心の曲構成の時もあるのだが、それに比べて今回のコンサートは古くからのファンにも、あるいはこの日が中島みゆきコンサート初デビューの人にも、満足出来る内容だったのでは無かろうか・・・。
それにしても、前回のコンサートの後に発売された、キムタク主演の鳴り物入りのTVドラマ”南極物語”のテーマ曲だった”荒野より”はおろか、それが収録された同名タイトルのアルバム”荒野より”からも一曲も唄われなかったのは、ある意味、ちょっと不思議・・・。”荒野より”が思った程、ヒットしなかった事が、余程気に食わないのかな?と思わないでも無いが・・・。
で、2年前の今頃は、この後、広島まで観に出掛けて行ったのだが、流石に広島はちょっと遠かったので今回は自粛。次回、みゆきさんに会えるのは、来年年明けの1月末の大阪公演だ・・・。未だ2ヶ月程先・・・、と言うのか神戸公演が終わってから、もう一カ月近く経った?と言うのが、ちょっとした驚きでもあるのだが、まだまだ私の”旅は未だ、終わらない・・・”。